生活復興感が低い被災者は
どのようなタイプか?

復興のニーズ」で紹介した通り、被災者視点に立った支援を行う場合、「生活復興感(=被災者の復興に対する実感)」を高めることは大きな目的のひとつとなります。そこで、全体傾向を知るために2001年・03年・05年と297名のパネル調査(調査対象者を固定して繰り返し実施する調査)を実施しました。その結果、被災者の生活復興感は全体として安定しているものの、その一方で、生活復興感が上昇している人と下降している人との差が広がっていることがわかりました。
 
生活復興感の推移には、4種類のタイプが存在します。具体的には、平均値を境にして【+(プラス)】と【−(マイナス)】タイプに分かれます。また、調査期間内に復興感が“継続して増加"した、もしくは“継続して減少"した被災者をそれぞれ【+ +(プラス・プラス)】【− −(マイナス・マイナス)】タイプと分類しました。
 
最も復興感が継続して高かった【+ +】タイプの属性というのは、主に「女性」や「29歳以下の若年層」で、家族や家財に対する被害は受けておらず、地域活動に参加するなど「市民性」も高いため、「こころとからだのストレス」をうまく緩和している人たちでした。
 
一方で、最も復興感の低かった【− −】タイプは、「サービス関連」や「商工自営業」で働く「50〜64歳の男性」で、家族や家財に大きな被害を受けた人たちでした。また、生活復興感との関連性が高い「人と人とのつながり」の要素に関しても、地域活動への参加は少なく、他者への一般的な信頼度が低い傾向にあり、こころとからだの双方に高ストレスを抱えていることが特徴として挙げられます。

POINT

  • 最も生活復興感の低い【− −】タイプは、家族や家財に大きな被害を受け、
    震災時にサービス関連・商工自営業で働く50〜64歳の
    男性が多い傾向にある
  • 「人と人とのつながり」への関心や関与度が低い人は、
    生活復興感が低いという傾向がある
  • 「こころとからだのストレス」が高い人は、
    生活復興感が低いという関連性がある

Data.11

[生活復興感タイプ]
[生活復興感タイプ別のこころとからだのストレス]

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